【vol.43】MIL-SPEC LIFE 39

英国の老舗「ケンプトン社」が手がける 超高品質アウトドアセーター

化繊全盛の現代でも、実力派ODブランドの多くがアンダーウェアに取り入れている天然ウール。その発熱性能は未だ最高峰であり、冬季野営に欠かせない中間着においてもこれを着込まない手はない。今回は、かの殿堂コマンドセーターで有名な「ケンプトン社」をピックアップ!


保温性・発熱性ともに 現役最高峰の逸品

数ある軍モノの中でも定番品として名高いコマンドセーター。その起源を辿ると、英国にて1920年代から高品質なニットウェアを手がけているケンプトン社に行き当たる。ハンティングウェアをルーツとする同社がセーターに銃器用のガンパッチをあしらい、今でも軍用向けに展開し続けている「ウーリープーリー」こそ、その礎なのだ。

軍用だけあって、これに用いられるウールが肌触り優先の主流種“メリノ”ではなく、丈夫で天然脂分を豊富に含んだ“ウェールズ・マウンテンシープ”である点もポイントだ。繊維1本1本にハリがあるため見た目に違わずタフ。しっかりとしたカサが得られるのでデッドエアもよく溜め込むのである。もちろん、超高品質な天然ウール100%で編まれるだけあって、昨今のアンダーウェアシーンで話題となっている“吸湿発熱(※)”性能が抜群なのも言うまでもない。

さて、日本で「ウーリープーリー」ブランドを20年以上も取り扱ってきた中田商店では、ケンプトン社のルーツとなったハンティングセーターや街着にも最適なマリンセーターなど、同社がアウトドア向けに展開している「ニッフィ」ブランドの取り扱いも昨年より開始している。世界中の軍隊にその実力が認められた本場のセーターを、今こそ自身の野営装備に導入するべし

※水が蒸発する際に熱を奪う原理とは逆の、水蒸気が凝縮(液体化)する際に熱を放出する原理を利用した自己発熱法。無論、ウェアシーンにおいて“水蒸気”とは“汗”であり、それをウェアの繊維が吸収することで熱を得るのである。ほとんどの化繊はそれ自体に吸湿性がないため、各社とも繊維を中空化したり、多層化したりして吸水性を高めているが、天然ウールはそもそも優れた吸湿性を持っている

※商品情報は本誌発売当時(2018年12月)のものです

タウン〜フィールドで使える 本格ノルウェージャンセーター

ケンプトン社のアウドドアラインとなる「ニッフィ」のノルウェージャンセーター。街でも映えるノルウェーパターンを採用するほか、天然素材ながらも収縮を防ぐ三つ折りの英国ウールを使用しているのも魅力だ。クルーネックとショールカラーを用意(ともにネイビーとベージュの2色展開)

KEMPTON

NIFFI SERIES

SHAWL COLLAR DECK SWEATER BEIGE/

1万4800円(税抜)

CREW NECK DECK SWEATER NAVY/

1万3800円(税抜)

アウトドアラインとなる「ニッフィ」の中でも、こちらは爽やかなマリンテイストを備えた「ナウティカレンジ」となっている。

幾何学的にポイントが入るノルウェーパターンを採用。カラーも古典的なエキュラ×ネイビーの組み合わせを採用している。

あらゆるシーンに使える コマンドセーターの大定番

ケンプトン社製のウーリープーリーはコマンドセーターを象徴する存在。絞り込まれたシルエットはダブつかず、要所はパッチで補強されている(シンプルなパッチなしモデルもある)。保温性、透湿性、耐久性は今なお一級品と言える。クルーネック、Vネック、タートルネックを用意。

KEMPTON

NIFFI SERIES

V NECK NAVY/

7800円(税抜)

TURTLE NECK BLACK/

7800円(税抜)

CREW NECK O.D./

7800円(税抜)

CREW NECK WITHOUT PATCH CHARCOAL GRAY/

6800円(税抜)