防水性ではなく親水性で究極のオールテレイン性能を手に入れる
フィールドに適したフットウェアの条件として、季節を問わないのであれば防水性が1つに挙げられる。GORE-TEXを頂点として、各ブランドとも独自の防水透湿素材を開発しており、我々もこれを１つの指標として選んでいる。が、昨今本格的に温暖化が進み、このまま行けば東南アジアに見る雨季、スコールに発展しそうな局地的豪雨が頻発するようになった熱帯国家・日本に暮らすのであれば、春・夏・秋の3シーズンは“親水性”に注目してもよいのではないか。
親水性と言っても、何も「水に溶けやすい」とか「水に混ざりやすい」といった化学的特徴を指しているのではなく、文字通り、水を防ぐのではなく水と親しくなれるようなフットウェアを指している。我々が身につける装備品の中で、おそらく最も乾きにくいのはフットウェアだ。防水仕様であってもアッパー部分はしっかりと水を含んでしまうわけで、いつまでも足元がジメジメしていては衛生的にも、精神衛生的にもよくない。これじゃあ野遊びにも集中できない。だからいっそのこと足元の防水は諦め、通気性全開で濡れてもすぐ乾く素材とし、それでも爪先などのプロテクションに妥協がないものを選べばよいのだ。陸地〜水辺をシームレスに繋いでくれる（特に夏場）、これぞ真のオールテレイン性能と言えるだろう。
※商品情報は本誌発売当時（2023年6月）のものです
Salomon TECHAMPHIBIAN 5
［サロモン・テックアンフィビアン 5］
サンダルとクローズドシューズの2つの用途を1足でカバーできる水陸両用モデル。通気性と速乾性の高い素材により快適性に優れ、フィットを高める調整機能と高グリップソールで長時間歩行も守備範囲。1万2100円（税込） 問サロモン コールセンター☎️03-6631-0837
ヒールストラップの調整でホールド力のアップが可。かかと部は折りたためる構造のため、脱ぎ着が簡単なサンダルのように履くこともできる。
細くて丈夫な紐を1回締め上げればフィットするクイックレースで着脱が容易。メッシュ部は細密で土や砂の侵入を防止し、速乾性にも優れる。
KEEN×Foxfire NEWPORT RETRO
［キーン×フォックスファイヤー・ニューポート レトロ］
キーン創業のきっかけになった、つま先をまもる水陸両用サンダルの最新仕様で、Foxfireオリジナルのフィッシュアイ・カモフラージュを採用した1足だ。全方向でグリップを発揮しつつ踏み跡を残さないソールを採用。軽量性と耐久性の高さも魅力だ。1万5400円（税込） 問キーン・ジャパン☎️03-6804-2715
サンダルながらつま先をカバーし保護。つま先全体を広げるスペースを確保することで万人にフィット感と快適な履き心地を提供する。
フィット感に優れ脱ぎ履きが容易なバンジーシューレースを採用。アッパー素材は水や汚れに強く、速乾性でお手入れが容易なポリエステル製。
Teva OUTFLOW UNIVERSAL
［テバ・アウトフロー ユニバーサル］
粘着性の高い独自のソール素材により、濡れた路面でもグリップ力を発揮。素材や機能等、ウォーターシューズに求められる要素を押さえつつも、タウンユースにも適応する落ち着いたデザインも魅力。1万7600円（税込） 問デッカーズジャパン☎️0120-710-844
アッパー部は速乾性に優れたメッシュ素材で快適性が高い。つま先をフルカバーで保護し、臭いの元となるバクテリアを抑える技術も採用されている。
3点で足をホールドするユニバーサルストラップシステムにより、フィット感の調整が可能。履き口素材はストレッチ性が高く脱ぎ履きしやすい。
