【vol.66】里山を守るための心温まるキャンプ場

フィールダー公認キャンプ場
しもはじ埴輪キャンプ場

約2万平米の広大な敷地内を1日23組限定のフリーサイトで楽しめる里山保全を目的に拓かれたキャンプ場。自然豊かな里山フィールドと、自然にも人にもやさしいアットホームさが心地よい。各種レンタル品も備え、場内へのペットの同伴も可能。

CAMPSITE DATA

WEBサイト:https://npowa-satoyama.com/
TEL 070-3997-3865
営業 木曜~日曜の11:00~翌11:00
(日曜はチェックアウトのみ)
住所 茨城県東茨城郡茨城町下土師1821

新たに公認キャンプ場に加入した里山フィールド

絶賛拡大中のフィールダー公認キャンプ場に都心からのアクセスも良好な茨城県の「しもはじ埴輪キャンプ場」が新加入している。当キャンプ場はオーナー夫婦主宰のNPOが荒廃した里山を整備して拓いた温かみ溢れるフィールドだ。里山保全に理解を得た会員のみが約2万平米の場内を自由に利用できるので、のどかな里山の自然をゆったりと堪能できること間違いなし。とはいえ会員登録は、初回利用時に規約に同意して登録費(大人1000円・小人500円/永久会員)を払うのみ。広大な芝生の気持ちいいサイトからプライベートな林間サイトまで、春夏秋冬のさまざまな里山の姿を肌で感じて楽しみたい。ドローンによる空撮映像を含めた当キャンプ場の雰囲気がよくわかる紹介動画も本誌YouTubeチャンネルにもアップされるので是非チェック!

CAMPSITE.01 栗の丘サイト

秋には大ぶりな栗がなり、ファミリーで栗拾いが楽しめるメインサイト。なだらかな丘にほど良い樹間で栗の木が点在するので周囲が気にならず、地面も芝で快適だが栗のイガには注意が必要。

CAMPSITE.02 くるみサイト

1日1組限定のドッグランサイト。ワンちゃんもたっぷり駆け回れる広々とした囲いの中で愛犬と一緒にキャンプが楽しめる。

CAMPSITE.03 林間サイト隠れ家ゾーン

立て札脇の小道の奥に突如現れる木々に囲まれた隠れ家的サイト。“OJST”のほかに“O₂”や“タンポポ”など、6サイトが林間に潜んでいる。空いていれば誰でも利用でき、皆で整備しながら楽しんでいる。

CAMPSITE.04 山桜サイト

春には山桜が咲き誇り、イベントスペースとしても利用される広々としたサイト。平坦な芝生が広がり、初心者も設営しやすい。

充実の設備と併設カフェ

オーナーによる手作りの受付棟やファイヤーサークル、ハーブガーデン、ファームなど、各設備からも温かみが感じられる。設備は今後もコツコツと拡充していくとのこと。併設する納屋カフェではこだわりの新鮮な地元食材を使用した料理が味わえ、テイクアウトやデリバリーも可。

POINT. 01 枯れ木の伐採も里山保全の一部

林間サイト入り口の立ち枯れた大木をオーナーとOJSTの木村さんの手で伐採。枯れ木を倒すことでスペースが生まれて日が入り、新しい樹木が育つ里山の循環に繋がる。整備で倒した木は看板や薪として利用される。今回はすぐさまチップに分解してキャンプ場の一部に生まれ変わった。

POINT. 02 独自の焚火跡復元手順に則って直火が楽しめる

事前申告でスタッフのレクチャー(有料)を受けてルールを守って直火を楽しむことが可能。安全に焚火を楽しむためのコツとマナーが学べる。場内で購入可能な地元産の薪炭を正しく利用することは豊かな森を育むことに繋がる。

芝の表面を焚火に使用する部分だけスコップで掘り起こし、バケツに入れてそのまま保管しておく。薪はできる限り燃やしきり、灰は炭捨て場へ。熱が冷めたのを確認して焚火跡に保管していた芝を戻し、軽く踏み固めて元通りに馴染ませる。最後に間を埋めるように野芝の種を蒔いて完了。やがて芝が育ち、焚火跡が見分けられない程に復元される。

POINT. 03 ドローンイベント&エリアを開拓中

キャンプ場の脇からぐるりと散策を楽しめる散策周回路を進んだ先の拓けた空き地ではドローンイベントの開催を画策中。さらにはドローンを自由に飛ばせるキャンプ場の新エリアとしても計画が進行している。

POINT. 04 OJST木村さんに 直撃 インタビュー!

当キャンプ場の常連で、隠れ家ゾーンのOJST(オジステバ)開拓メンバーのひとり木村さんにお話を伺った。木村さんたちはボランティアとしてブッシュクラフト教室の開催や里山保全に協力するだけでなく、YouTubeやTwitterでキャンプに関する情報も発信している。(OJSTで検索!)

どんな経緯で林間サイト“OJST”を開拓することになったのですか?
元々普通の客だったのですが、NPO里山保全プロジェクトの一環で林間にサイトを拓いてみないかとお話をいただいたのが事の発端です。設計から自分でキャンプサイトを作れるというのはなかなかないですし、最低限のルールのうえでかなり自由にやらせていただけるというのが大きいですね。

自由に好きなように過ごせる場所は滅多にないですよね。
そうなんです。だからこの里山を切り拓いた時に出た材料を使ってスプーンを作ったり、散策してバッタやカエルなどの食べられるものを獲って食べたりもしていますね。

オジサン4人で開拓されたというOJSTのコンセプトは?
オジサンたちが世間のしがらみやストレスを捨ててコドモに還る場所という意味でオジステバと名付けました。

素敵ですね~!
我々、元は同じ女子校に娘を通わせる仲間で、娘も遊んでくれなくなったオジサンたちが集まって自由に遊びましょうというのがはじまりなんです。

サイトの開拓で苦労したことはありますか?
基本夏だったので、熱中症になりかけながらの作業でした。ただ、そんな時に納屋カフェからかき氷やドリンクの差し入れがあり、おかげで仕事のことも忘れて楽しく開拓できました。

このサイトでは普段どんなキャンプをされていますか?
私は年中ハンモックで寝るのですが、雨天時は大きめのタープを張って居住スペースと寝室を分けることもできます。仲間と来る時は全員ソロキャンプのスタイルなのですが、それでも窮屈さを感じずに広々と使えます。

ご協力ありがとうございました。