本誌のテーマでもある“常識を疑う”。これは何かに書かれていたこと、もう決まっていることを鵜呑みにするのではなく、自分で考え、試してから選択することである。一つに登山靴はミッド〜ハイカットという定説がある。
Photo/Toshiaki Furihata Text/Fielder
LOW-CUT×WATERPROOF
[ローカット×ウォータープルーフ]
行動範囲が広がるローカットを侮るなかれ
ここ最近はますます高性能な軽量防水ローカットモデルが登場し、そのシェアを伸ばしている。アウトドアシーン全体のUL傾向によるところも大きいだろう。そもそも無尽蔵に力が湧き出るはずもない我々にとって、装備の軽量化はそのまま行動範囲の拡大に繋がる。はじめはザックの中身から軽量化を図り、次第に身につけているウェアへ。挙げ句の果てには無駄な装備を省き、タープだけで就寝する愛すべき強者も出てくる。
ただ、意外とスルーされているのが足元だ。「マムシに注意!」の看板が立ち並ぶフィールドなら話は別だが、ほとんどの場合、ある程度山に慣れた人間にとってミッドカットの保護性能よりローカットの軽さの方が有効だ。片足700gのブーツから400gのローカットシューズに履き替えたなら、その身軽さに驚くだろう。
※商品情報は本誌発売当時(2016年12月)のものです。
LA SPORTIVA TX4 GORE-TEX
[スポルティバ・トラバース X4 ゴアテックス]
テクニカルな岩稜から長大な登山道まで、あらゆるシーンに対応した最先端のカタチ。スマートなフォルムにレザーアッパー、ビブラムソール、ゴアテックスライナーを備えて重量は430gをキープ。2万3500円(税抜)
mont-bell Crag Stepper Men's
[モンベル・クラッグステッパー メンズ]
玄人の間でも評価が高いトレイルグリッパーソールを備えたローカットモデル。屈強なレザーアッパー×ラバーガード仕様で、どんな環境でも躊躇せずアタックできる。ゴアテックスライナーを採用。1万4500円(税抜)
SALOMON X ULTRA 2 GORE-TEX
[サロモン・X ウルトラ 2 GORE-TEX]
素早く抜群のフィット感を実現するシューレースシステムが魅力の万能モデル。しなやかさと剛性を備えたアッパーには歩きやすくグリップ力に優れた独自開発のソールをセット。ゴアテックスライナー。1万6500円(税抜)
GRANDKING GK24-GORETEX
[グランドキング・GK24 ゴアテックス]
フラットなビブラムソールやトゥから編み込まれたシューレース、スリムな踵のシェイプなど、クライミング要素を多大に取り入れたモデル。ゴアテックスライナーを備えた全天候型で重量は約400g。2万2500円(税抜)