12月13日発売の『Fielder Vol.72』巻頭特集では、焚火と相性のいいアウトドアチェアを集めた記事も掲載中。数ある焚火チェアを5つの型に分類し、それぞれの特徴やどんなシーンに合うかが分かるページになっている。そんな盛りだくさんの内容により本誌には載せきれなかった、各型を代表するチェアのインプレッションをWEB版限定でお届けしよう。なお、今後は同様にここででしか読めない限定記事を不定期で公開していく予定なので、本誌とあわせてWEBサイトも随時チェックしていただきたい。
ロゴス「難燃BRICK・回るんバケットチェア」
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スイベルチェアの回転機構ゆえの難点として作業時など、力が入った時に椅子が回ってしまうことがあるが、こちらの1脚は回りたい時に回って、回りたくない時に回りにくい絶妙な安定感。座面の高さがあり、お年寄りや大柄な方も立ち座りがしやすく、ファミリーで焚火台を囲む際にも最適だ。本題の焚火シーンでは特殊な極厚生地の難燃性はもちろんのこと、風向きが悪く煙をもろに受けたときにも、くるっと回って回避できる点がいい。どうしても焚火調理時には、薪を調整したり調味料を探したり等、せわしなく動き回ることになる。ところがこのチェアがあれば、とりあえず周囲に道具を放っておけば、どっかり腰掛けたままひと通りの作業が行えてしまうのだ。そんな面倒くさがりの方にとっては家の中でも大活躍間違いないだろう。
9800円(税込)
コールマン「キャンバスローチェア」
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どこでも広げるだけで即座にくつろげる手軽さゆえ、汎用性の高さはアウトドアチェア界随一。アームレストを廃したことで体勢の自由度が高まり、焚火周りの作業性の高さは確かなものだ。焚火向きのサイドテーブルと組み合わせてサイトを構築すれば、作業にも食事にも充実の使い勝手が実現するだろう。適度なロースタイルは、タープ下でも圧迫感が少ないうえ、直火さながらの低底の焚火台〜火床の高い逆ピラミッド型まで、あらゆる焚火台に対応する。シンプルな見た目によらず、座面の角度やコットンキャンバス生地の張り加減は、身体を包み込む極楽の座り心地に設計されており、リラックスして夜半まで長時間焚火を楽しめる。焚火を前提とせずに昨今注目のチェアリングやべランピングなど、ライトなアウトドアにももちろん流用可能だ。
1万2980円(税込)
アディロンダック「ミリタリーチェア」
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第二次世界大戦時にジープの工具箱内に収められるように設計された米陸軍将校のチェアを再現したというストーリーに見劣りしない、実力とスペックを持つ1脚。ガンブルー仕上げの鉄製フレームや蝋引き加工済み16ozコットンキャンバスの座面など、実物を1度手に取ってもらいたいところ。素材の頑丈さや信頼性は当然疑いないが、シンプルな構造による扱いやすさや携行性の高さにも注目だ。焚火を前にした使い勝手も上々で、タープ下やコンパクトな野営サイトでも取り回しがよく、足元での作業時もよく力が入る体勢が取れる。また焚火に近づいて腰掛けられるため、身体全体で焚火の輻射熱を受け止めることができて暖かい。鉄製フレームながら重量765gで厚さ2.5cmに折りたためるので、どんなシーンでもとりあえずザックにすべり込ませておけるのがいい。
8030円(税込)
ケメコ モト & キャンプ「フォールディングハンターチェアアグラ」
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これまでほとんど開発されてこなかった外でもあぐらをかいてくつろげる新ジャンル。寄りかかれる背面をなくした小型コット然のデザインが斬新で潔い。寄りかかりたければ樹の幹や岩を背にすればいいのだ。シンプルかと思えば、異なる前後の脚の長さと絶妙な脚の湾曲具合になっていて、座った時に自然と前傾姿勢が取れて楽に座り続けられるよう設計されている。前重心のあぐらの姿勢は、調理や薪作り等の作業がしやすく、膝が作業の邪魔にならない。座面は高密度で織り込まれたナイロン平ベルトが採用されるため、耐久性が高く濡れや汚れも気にせず使える。中央で2つに折りたためるコンパクトタイプながら、即時設置・撤収も可能。フットレストや踏み台として、また家の中やメンテナンス作業時など、日常のあらゆる場面でも活躍できるはずだ。
6820円(税込)
フェールラーベン「G1000 シートパッド」
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シートパッドタイプは本誌も注目の選択肢。何がいいって最も手軽に携行できて、焚火以外のシーンでも使い回しができること。行動中の休憩時もすぐ腰掛けられ、枕としても活用可能だ。市場ではクローズドセルのフォームタイプが主流となる中、こちらは同ブランドが誇る独自素材「G-1000」を採用。耐久性や耐候性、撥水性に優れ、ガシガシと焚火野営で使うなら、熱に弱いフォームタイプではなく当アイテムを推したい。バッグなどの補強布にも使われる底部分の「G-1000 Heavy Duty」生地と、パッドのそれなりの厚みにより、シートパッドを敷く地面や岩の凹凸や硬さを和らげる。調理や焚火をゆっくり眺めるシーンに最適とは言えないが、日沈とともに寝て日の出とともに起きるような、シンプルでストイックな山行にはもってこいだ。生地感や色味の渋さに玄人感が滲み出る。
4400円(税込)