フィールドでの工作を快適にサポートする最先端の安全靴
快適な生活を手に入れるために様々な道具を生み出してきた人類。産業革命以降、道具の生産という地道な仕事に“仮想のお金遊び”という猥雑な思想が加わったため、手を動かさずに金=権力を手にした輩が暴走、今の環境破壊活動に至っている。とはいえ、冒頭の「快適な環境を手に入れるため」という目的自体は本能的なものであって、これを否定して原始生活を良しとするのは退化だ。そこで自然の恩恵を肌で享受してきた我々アウトドアマンだけは、今後の生活に「道具の線引き基準」を設けてみてもいいのではないかと。
好例を挙げれば、本誌で連載している「服部文祥の反消費廃村生活記」。権力にかすめ取られる消費は否定しつつも、人類の叡智とも言うべき原動機(モーターや内燃機関)は最低限導入しているし、当然日常で活きるアウトドアギアには確かなものを使っている。要は自力の労働にまつわるものに関しては消費をいとわないのだ。その点で、ここでピックアップしているワークブーツはその際たるものと言えるのではないか。人間生活に欠かせない物作りを、より快適にサポートする確かな技術が導入されている。
問キーン・ジャパン ☎03-6416-4808
※商品情報は本誌発売当時(2022年2月)のものです
1. KEEN SAN JOSE 6 (ALUMINUM TOE)
[キーン・サンノゼシックス(アルミニウムトゥ)]
伝統的なワークブーツのデザインを継承しつつ、最新のテクノロジーを融合させたモデル。ソールは滑りやすい場所でもグリップが高く、耐摩耗性に優れ、溶剤にも溶けにくい。つま先部のアルミ補強や耐水素材等、機能も充実している。2万900円(税込)
硬度の異なる2種類のPUを組み合わせたキーン独自のソールを採用。空気を注入することで、歩行時の負担を大幅に軽減する。
本体の素材はシリコン液を浸透させた特殊加工のウォータープルーフレザーアッパー。つま先に左右非対称のアルミニウム補強を施し安全性を確保する。
2. KEEN ROSWELL MID
[キーン・ロズウェル ミッド]
軽量なカーボンファイバー製セーフティートゥを内蔵したワークブーツ。耐摩耗性に優れたアウトソールは、溶剤に溶けにくく滑りやすい場所でもグリップ力を発揮。通電中回路に誤って接触しても補助的に防護する。1万7600円(税込)
アッパー素材は通気性に優れたキャンバス製。内側のサイドにベンチレーションを装備して蒸れを放出。快適な靴内を持続させる。
折り返してある履き口部を伸ばせば、ハイカットシューズに。ミドルカット時は折り返し部をホックで固定できるためバタつかない仕組み。
3. KEEN TROY 6 KBF WP
[キーン・トロイ シックス ケービーエフ ウォータープルーフ]
運動性と安全性、快適性を高めたハイカット。アッパーはシリコン液を浸透させた防水レザーで、つま先に左右非対称のカーボンファイバー補強を内蔵。ソールは300℃耐熱のほか、補助的な絶縁、ノンスリップ仕様となっている。3万6300円(税込)
独自の防水透湿素材キーンドライを採用することで、防水性と通気性を両立。温暖な環境下においても快適性が維持される。
蛇腹状のキーンベローズフレックスはタフな剛性を維持しつつ、最大3倍の高い屈曲性を発揮。曲げやしゃがむ等の動作が容易に行える。