じっくり火と向き合うほどに距離も近づいてしまうのが男の性
おそらく本誌読者ともなれば、許される場所なら直火、そうでなくても焚火台を用いてちょくちょく火と戯れていることだろう。誰しも最初は小さな火種を大きな焚火へと成長させられたことに喜ぶが、そのウブな気持ちは回数をこなすうちに薄れ、次第に薪の種類や焚火型、最終的にはより効率を求めた調理や暖房用途として、焚火を遊びから実用技術へ昇華させていくのである。遠くから炎の揺らめきを楽しんでいた頃もそれはそれで良かったけれど、火力を巧みに調整して極上の飯を炊くのもまた一興。焚火の楽しさはそれこそ終わりがないのである……が、そこで注意しなければならないのが焚火との距離感なのだ。思い浮かべてみてほしい。以前は遠くから眺めていたものが、今じゃあ炭の移動も革手袋で直なんてことになってはいまいか。知らず知らずに焚火との距離が詰まってお気に入りのアウトドアギアを溶かす前に、とりあえず難燃装備は一式揃えておいた方が良いだろう。
※商品情報は本誌発売当時(2020年8月)のものです
NANGA TAKIBI FIELD ANORAK PARKA
[ナンガ・タキビフィールドアノラックパーカー]
通年のキャンプシーンを意識した難燃素材を使用するアノラック。落ち着いたシンプルなデザインに、胸元のデイジーチェーンをはじめ、背面右のボトルホルダー、豊富なポケット等、多機能を凝縮。2万8000円(税抜) 問ナンガ☎0749-55-1016
裾部分は腰まで広く開口できるサイドジッパーを装備。脱ぎ着しやすく、アノラックタイプのネガティブを解消している。
ポケットも充実。腹部のフラップ付き大型ポケットはグッズを整理して収納できる。背面右にはボトル用のポケットが付く。
GRIPSWANY FIRE PROOF BLANKET
[グリップスワニー・ファイヤープルーフブランケット]
グリップスワニーオリジナルの難燃生地「ファイヤーシールド」を使用したブランケット。膝掛けとしてだけでなく、腰に巻き付ける等、さまざまなスタイル、シーンにマッチ。サイズは100×120㎝。5900円(税抜) 問スワニー販売☎03-3306-1411
表地は自己消火性に優れた独自素材のファイヤーシールド。一方裏地はポリエステル100%で保温性を高めている。
焚火用のブランケットバックルを使うと、腰に巻き付けることも可。冬場のキャンプでこそ重宝しそうなギミックといえる。
LOGOS TRADCANVAS BRICK FLAME-RESISTANT ROLLING CHAIR
[ロゴス・Tradcanvas 難燃BRICK・回るんチェア]
座面の素材にアメリカの難燃性基準「CPAI-84」をクリアした難燃BRICK採用の組立て式チェア。座面が回転することで、座ったり立ったりをアシストしてくれる。耐荷重は150㎏。8600円(税抜) 問ロゴスコーポレーション0120-654-219
難燃性の極厚900デニール生地は、焚火やBBQコンロから火の粉が降りかかっても燃え広がらずにすぐに鎮火する。
ジョイント部分によって座面を回転させる構造。フレーム素材はスチールでテントポールのように折りたたんで格納できる。
セパレート構造により、40×15×15㎝の専用収納バッグに収まるコンパクトさ。2.6㎏と軽量なため携行しやすさもポイントだ。