【vol.34】U.S.SURPLUS/TRUSCO NAKAYAMA/BURTLE/WADING SHOES

アウトドアシーンとはあまり関係がないと思われがちな分野でも、実は我々の触手を動かす事柄が溢れている。特に注目するべきは産業の世界。プロフェッショナルによって成り立つ分野だからこその深みがある。

Photo/Toshiaki Furihata Text/Fielder

TRUSCO NAKAYAMA HIGHSPEC BAG

[トラスコ中山・ハイスペックバッグ]

一般消費者にはあまり関わり合いがないものの、我々のような道具好きにはよく知られているトラスコ中山。どこのホームセンターでも売られている“深い青緑色をした鉄製工具箱”のメーカーと言えば思い当たる読者も多いだろう。実際のところはメーカーというより“日本の産業シーンを根底から支える大手ディストリビューター”という表現が正しいが、いずれにせよ、見えないところで我々の生活と繋がっているのだ。

さて、そんな同社が取り扱う商材を1巻2千ページ前後、全5巻でまとめた「オレンジブック」というカタログがある。中身はおよそ日常生活には関わりのない大型工具からケミカル、現場用掃除用具に至るまで、総勢31万2千点も掲載されている。その膨大な点数ゆえ、ざっと目を通すだけで数時間を要するが、中には我々アウトドアマンがハッと息を飲むアイテムも紛れ込んでいる。

そんなトラスコ中山が期間限定で取り組んだポップアップストア「プロツールセレクト」では、日本にはまだ上陸していない、あるいは個人輸入程度でしか流通していないプロフェッショナルブランドが取り揃えられた。そこでピックアップされたブランドもまた我々の琴線に触れるもので、米国のタクティカル〜ハンティング分野をリードする実力派が揃う。今回はそのポップアップストアで取り扱われたバックパックブランドをチョイスした。今はストアは終了してしまっているが、本誌では今後もこの試みに期待したい。

※商品情報は本誌発売当時(2017年6月)のものです。

ALPS OutdoorZ COMMANDER X +PACK

[アルプスアウトドアーズ・コマンダーX+パック]

北米の広大なフィールドで行う長期単独忍び猟を想定して開発されたバックパック。鹿をマルのまま運べるフレーム「コマンダーX」と容量66Lのパックで構成されており、様々な用途に対応する。7万円(税抜) 品番9994710

獲物をしっかり固定するためのカバーが備わるフレーム単体。短期の狩猟ならこれだけ背負って猟場に出向いてもいい。

パック部前面には銃器のストックを支えるキャリアが備わり、ライフルなどの長モノでもそのままパックに固定できる。

パックとフレームはファスナーによって固定できるが、間に獲物が入る場合はバックルを使用。十分なマチを確保できる。

EBERLESTOCK GUNRUNNER PACK

[エバーレストック・ガンランナーパック]

銃器を快適に携行できるハンティングバッグ。容量22Lとデイハイクに最適なサイズで、猟場を軽快に渡り歩く忍び猟に最適だ。これなら獲物を止めた後の運搬時に両手を空けられる。3万6000円(税抜) 品番H2HT

パック背面下部に備わる袋状の銃器キャリア。未収納時はロールアップして固定しておくことができるので邪魔にならない。

背面長のセッティングは強力なマジックテープで素早く変更可能。バックパックとしての基本性能も十分に備わっている。

銃器キャリアの挿入部。十分な幅とマチを備えているので、ライフルからショットガンまで、様々なタイプに対応できる。

MAXPEDITION EVERYDAY BACKPACK

[マックスペディション・エブリデイバックパック]

ミリタリースペックを持ちながらもデイリーに使用できるバックパックを数多く生み出している新気鋭「マックスペディション」。同モデルは2016年発表のAGRシリーズの最新モデルの一つだが、素材から縫製まで、その仕上がりは他に類を見ない出来だ。2万4000円(税抜) 品番LTHGRY

モールシステムを備えたフロントポケット内にはオーガナイザーを設け、日常の使い勝手も抜群。メインコンパートメントは容量17L。

両サイドには拡張式のボトルポケットを装備。ここには六角形のリップストップ加工を加えた500Dナイロンを採用(ボディは1000D)。