【vol.44】FIELDER×Matrix-AIDA/WIDE ANGLE BINOCULARS/FIELD VEST

この度、カスタムナイフ界をリードするスペシャルショップ「マトリックス・アイダ」とのコラボが実現し、ついに本誌限定のフィールドナイフを制作することになった。老舗店が製造を手がけるだけに品質はお墨付き、果たしてその実力は!?

Photo/Toshiaki Furihata Text/Fielder

カスタムナイフ界の巨匠・相田義人がデザインする 機能美に溢れた軽量フィールドナイフが登場!?

ナイフが人類史上最高峰の発明であることは言うまでもない。ナイフ型石器なくして食料や衣服の発展はなく、その発明の果てに現代文明が成り立っていると言っても過言ではない。生産活動の分担が進んだ今でこそ日常との関係性は薄いが、仮に一個人で衣食住すべての作業をこなさなければならない場合(災害等)、未だこの道具の存在が燦然と輝くのである。

さて、我々が興じる野営とは、まさに一個人で衣食住すべての作業をこなす原始生活へのオマージュである。となれば、当然ナイフこそが我々のエッセンシャルギアであり、いまや本誌を象徴する道具ともなっている。そうして行き着いたのが、今回発表するマトリックス・アイダとのコラボレーションモデルだ。

兎にも角にも、このナイフのトピックとなるのは、本誌にも度々登場しているカスタムナイフ界の世界的巨匠・相田義人氏がデザインを描いた点である。卓越した実用性を象徴するその造形は絶品であり、例えばハンドルに与えられた僅かな曲線ひとつで、万人の手のひらに吸着するようなフィット感を生み出すのだ。ナイフは実用品でなければならない。このシンプルでありながら果てのないテーマを掲げて今なおナイフメイキングに勤しむ相田氏の作品は、言わばかつてのホモ・サピエンスを支えたナイフ型石器直系の末裔。このコラボ作も、何より「現場で使い倒せる1本」を前提に開発されている。販売は今年の4月以降。次号では完成品を紹介できるはずだ。

※商品情報は本誌発売当時(2019年2月)のものです

Fielder×Matrix-AIDA
2” Feather Weight

[フィールダー×マトリックス・アイダ/2インチフェザーウェイト]

切る、削ぐ、抉るといったフィールドナイフに求められる基本性能を高レベルで確保しつつ、現場作業に不可欠な取り回しの良さや携行性をも考慮した真の万能スタイルを提案。強度と軽量性を兼ねるハーフタングナイフの名品「2.5”フェザーウェイト」をベースに、サイズやブレード形状をモディファイ。鋼材には2.5mm厚のSUS440C、ハンドル材にはマイカルタを用い、優れたメンテナンス性も確保する予定だ。じっくり付き合える、初めてのカスタムナイフにも最適な1本。2万3000円(予価)

相田氏の書き下ろしとなるラフスケッチ。制作過程で一手間を要するものの、今回は強度と軽量性を両立できるハーフタングモデルを選んだ。

ベースとなる「2.5”フェザーウェイト」のマスターはヒルト仕様だが、コラボモデルは極シンプルなヒルトレス仕様としてさらなる軽量性を求めている。